サイエンスビジネスの挑戦
2014/07/30 Wed. 10:26 [edit]
![]() | サイエンス・ビジネスの挑戦 (2008/01/24) ゲイリー・P・ピサノ 商品詳細を見る |
おもしろい分析・主張。創薬は強烈に難しく(成功確率は数万分の1ぐらい、しかも確率がわかってサイコロを振れるわけでもない)、大手製薬会社ができないことをバイオベンチャーができるのではないかという考えがあるが、バイオベンチャーも成功はしていないと本書は主張する。アムジェンやジェネンテックといった2-3社の大成功はあるが、バイオベンチャー業界全体としては結局利益がほぼ出ていないし、商品化に至れたバイオベンチャーは少数であり、バイオベンチャーの創薬研究開発の生産性は大手製薬会社とほぼ変わらない。本書のもう1つの論点であるサイエンスはビジネスになるか、についてはまあ"no"だろうといった感じで、説得力ある結論はなし。サイエンスはもっと高尚なものであり(人類の英知、真理の追究、超長期に有効)、今年来年の利益を求めるビジネスとはマッチングが難しい。
category: 父の本
石油の支配者
2014/07/29 Tue. 09:36 [edit]
![]() | 石油の支配者 (文春新書) (2008/10) 浜田 和幸 商品詳細を見る |
石油専門家ではないだけでなく、石油の本を書くレベルまでの調査・分析・取材も行っていないであろう著者による石油本。即ゴミなので本棚のスペースをとらなくて助かる。世の中の石油書物のキャッチー・びっくり部分のコピペ的イメージ。しょうもない本だが原油無機説(地球内部で原油はほぼ無限に生成され続けているという説)というのにはビックリした。まあトンデモ学説の部類みたい。
category: 父の本
知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代
2014/07/27 Sun. 21:06 [edit]
![]() | 知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書) (2014/05/15) 田坂 広志 商品詳細を見る |
たとえば「詰め込み知識の価値はインターネット時代にどんどん落ちている。経験・体験から得られる知見(本書では智恵と呼んでいる)が重要なのだ」なんて納得感ある主張だし、他にも納得感のある主張はたくさんある。でもこの本は僕にはハズレだった。本書は思想を語ってはいるが、結局は日本的組織人を想定読者層としたビジネススキル本であり、僕の読みたい本じゃない。これからはこういう人材が求められるからこういう人材を目指そう、とかいうのは興味なし。
category: 父の本
Along came the spider
2014/07/27 Sun. 19:46 [edit]
![]() | Along Came a Spider (2009/10/01) James Patterson 商品詳細を見る |
1st to dieと同じ作者の本。内容とか犯人とかは結構おもしろかったけど最後がいまいちだった。犯人は2人いて、別々に行動してて、で、探偵がいる感じ
たまおすすめ度
★★★★★★★
category: たまの本
The Kill Order
2014/07/27 Sun. 12:30 [edit]
![]() | The Kill Order (The Maze Runner) (2013/01/07) James Dashner 商品詳細を見る |
プロローグ・エピローグは他の3冊シリーズとつながってるんだけど、それ以外はつながってないんだよね。3冊の方がよかったけど、でもおもしろいよ。
ひびおすすめ度
★★★★★★
category: 洋書
Oil & Gas Handbook
2014/07/25 Fri. 21:10 [edit]
![]() | Oil & Gas Handbook: A Roughneck's Guide to the Universe (2012/03) Will, P.e.c. Pettijohn 商品詳細を見る |
Roughneckと呼ばれる石油掘削現場作業者の掘削マニュアル。単語が難しくてよくわからないところがたくさんあった。辞書に出ていないような単語たくさんあり。まあ石油掘削業界以外の人にとってみれば、まあ業界用語もちょっと学べるし、どんな作業があるのかも何となくわかる、という本。
category: 父の本
コンテナ物語
2014/07/25 Fri. 20:15 [edit]
![]() | コンテナ物語 (2013/09/10) マルク レビンソン 商品詳細を見る |
これは素晴らしい本だった。リカルドの比較優位論は経済学101みたいなものだと思うけど比較において物流コストは反映されていない。物流コストの低減なくして、モノのグローバル化はなしえなかった。そのグローバル物流を可能にしたのが1950年代から発展したコンテナ物流。コンテナ・コンテナシステムにより、世界統一規格で世界中でモノを安価・大量に動かすことができるようになった。コンテナはつまり箱なわけだけど、個人宅の引っ越しでも箱を使わずにすべてのものを移動させることを考えれば箱の価値は明白だ。実質的にコンテナ物流を始めたのはトラック一台から起業したマルコム・マクリーンというアメリカ人で、彼の会社はその後のシーランド、今のMaersk Line (世界最大クラスのコンテナ海運会社)となった。マクリーンが死んだ日には、世界中のコンテナ船が汽笛を鳴らして追悼の意を示した。港湾労働者たちは、コンテナ化、港湾作業の機械化に強烈に反対するけど結局は敗れ去る。日本でもグローバル化などに反対する人たちがたくさんいるけどまあダメだろうね。
category: 父の本