阿片王 満州の夜と霧
2019/11/15 Fri. 10:35 [edit]

阿片王 満州の夜と霧
阿片王 満州の夜と霧
この著者の本は読んでいて吐き気がする。調査はすごいけど、やり方が気に食わない。本書であれば、阿片王とされた里見はじめ氏のことを深く調査して書くのはいい、A級戦犯容疑者だしね。しかし里見氏のまわりの女性たちの人生の暗部を探して掘り起こす、というのはまったくいただけない。「貧乏に生まれた人が時代の波に翻弄され生きた」ということをあたかも敵の首をとったかのように書く。
里見氏については本書よりウィキペディアを読んだ方がわかりやすい。アヘンに関していえば、当時は戦争の原資を得るために、里見氏や三井物産等によって作られた昭和通商が中国で巨額取引を行っていた。違法であり当然に高収益。ジャーディン・マセソンだってアヘン取引してたもんな、三井物産が関わっていても特に驚きなし。昭和天皇も軍部のアヘン取引を認識していた。
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category: 父の本
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